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2020年4月25日(土)

「医療崩壊を防げ」感染疑いの患者も診る診療所

患者の急増と院内感染でひっ迫する医療現場。新型コロナウイルスの感染の疑いがある患者は、医療機関から受診を断られるケースも出ています。
その負担を減らそうと、地域の診療所が新型コロナウイルスの疑いのある患者も受け入れる取り組みを始めています。

この記事のポイント
◆地域で感染症治療を担う中核病院の負担を減らせないか 取り組む診療所
◆感染が拡大しないために様々な工夫をこらして診療にあたっている
◆医療機関の連携でPCR検査の体制を構築する動きも

地域の中核病院の負担を減らす診療所の役割

東京・台東区にある診療所で所長をつとめる、原田文植医師。国立感染症研究所で働いていた感染症の専門家で、現在は地域医療にあたっています。原田医師は、診療所が新型コロナウイルスの感染の疑いがある患者も診ることで、地域で感染症の治療を担う中核病院の負担が減り、医療崩壊を防げると考えています。

そこで、診療所ができる範囲で様々な取り組みを始めています。
感染の疑いがある患者の場合、ビルの空きスペースを活用して一般の診療室とは別の階に診察する場所を設置しました。感染予防のためのフェイスシールドなど、入手が難しくなっている道具は手作りです。100円均一で購入した材料もあります。

毎日開くスタッフとのミーティングでは感染症の最新情報を共有し、知識の向上にも取り組んでいます。

(ミーティングでの原田医師の発言)
「電話再診の患者さんが増えています。長期処方希望者も多い。これは仕方ないですね。なるべく親身に(患者と)話をしてあげてください。家の中で不安なんですよ、ずっと。」

蔵前協立診療所 所長 原田文植医師
「町医者のレベルでできることは協力してやらなくてはならない、限界はあるが。今まで全然考えなかったのであれば、今回を機会に、どこまでできるか知恵を使うべきだ。」

地域に根ざしているからこそできる診療も

さらに患者の様子をよく知る地域の医師だからこそ できる治療があるといいます。
この日は、長年みている70代の女性患者からの相談です。発熱と倦怠感があり、感染の不安があるといいます。
女性は1人暮らしで、相談できる人が多くありません。原田さんは、体調の変化を丁寧に聞き取り療養中の生活のアドバイスをしました。

蔵前協立診療所 所長 原田文植医師
「きょうぐらいは頑張って、少し熱が上がるの我慢して汗かいたほうがいい。汗かくような温かいもの食べてください。」

これまで、新型コロナウイルスに感染している疑いが高い患者には、PCR検査の紹介を行ってきました。こうした取り組みによって、中核病院の負担を少しでも減らしたいと考えています。

蔵前協立診療所 所長 原田文植医師
「安心を与えてあげる、不安な状況を消すことはできる。言葉でもできるし、知識量で、そのために学んでいるわけですから。学びも経験も、そのためにつんでいるわけですから、最大限に利用して、スキルは町医者もあげていかないと、いま改めて思っている。」

医療機関の連携で検査も

医療機関が協力して始まろうとする取り組みも。
東京都医師会が設置を検討する「PCRセンター」は、地元の開業医などが交代で勤務することが想定され、検体を採取して民間の検査機関に送ります。地元の開業医が検査の一端を担う仕組みが作られようとしています。

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