これまでの放送

2020年5月6日(水)

あなたの「テレワーク」大丈夫? 不安感や孤立感が急増

新型コロナウイルスの感染防止のため、多くの企業で導入された「テレワーク」。
しかし、環境が十分に整わないまま始まったことで多くの人が不安感や孤立感を抱えていることが分かってきました。

<この記事のポイント>
◆緊急事態宣言後、急速にテレワークが進み、不安や孤立感が急増。
◆長期化で心身の不調につながる懸念も。
◆オンラインでもコミュニケーションを頻繁にとることで不安や孤立感の解消に。
◆精神科医が進めるテレワークの注意点まとめ

急速に進んだテレワークで不安や孤立感が急増

ある民間企業がおよそ2万人を対象に行ったテレワークの実施率の調査によると、3月は13.2%だったところ、政府の緊急事態宣言以降、一気に2倍以上に増えました。
このうち7割の人がテレワークは初めてで、そうした人は「相手の気持ちが分かりにくい」「さぼっていると思われないか」「きちんと評価してもえるのか」などの不安や孤立感を感じていることが分かりました。

調査した会社では、こうした不安や孤立感は急に始まったテレワークによってこれまでの働き方が大きく変わったことが影響していると言います。

パーソル総合研究所 主任研究員 小林祐児さん
「強制的に一気に整えた企業さんが多いですね。やはり日本の職場っていうのは、雑談などで日々の会話での業務調整が多い。本当は意思疎通を出来ていたところが急に出来なくなったっていう感覚が起こってきてしまっている。」

こうした不安や孤立感が続いてしまうと、心身の不調にもつながってしまうと警告する医師がいます。
うつ病などを専門に扱うクリニックの院長、精神科医の吉野聡さんがテレワークに関する相談をまとめました。
「生活のリズムが崩れて不眠が悪化している」。
「仕事の指示も不十分で毎日イライラ感が強くなる」。
去年(2019年)は全くなかった相談が、今年(2020年)に入ってから56件に。慣れないテレワークに対する不安や孤立感がこうした症状を生んでいると言います。

さらに、吉野さんはこうした症状が積み重なることで、“会社から解雇されるのではないか”、“業績が悪化し倒産するのではないか”などのより大きな不安を抱えてしまうケースもあると指摘します。

新宿ゲートウェイクリニック院長 吉野聡さん
「人は不安を抱いた時に、どうしても自分ひとりで考えていると頭の中で雪だるま式にどんどんどんどん不安が大きくなってしまう性質があります。結果としてうつ病等の心の病気も考えて行かなければいけないと思います。」

「分報」で不安や孤独感の解消に

テレワークの不安をどう解消すればいいのか。そのノウハウを伝える動きも始まっています。
WEB上で行われた無料セミナー。主催したのは、10年前からテレワークを推進してきた都内のIT企業です。この日は、「郵便物や押印の対応はどうしているか」、「社員の健康管理はどうしているか」などが話題になりました。

講師を務めた野間美賀子さんが推奨するのは、オンラインでもコミュニケーションを頻繁にとることです。「途中までやっていた続きをやります」「お昼は長めにいただくかも」など、“今なにをしているのか”を細かく報告をする「分報」という方法。その時々の仕事や気分など何気ない“仲間との情報共有”が不安や孤立感を解消するといいます。

サイボウズ株式会社 野間美賀子さん
「“あの人今これやっているな”とか“進んでいるな”っていうのが誰が見ても分かる状態というのは、お互いの安心感につながるんではないかなと思います。」

テレワークをする上でのポイントまとめ(監修:精神科医の吉野聡さん)

1.「人と話す」
コミュニケーションを取ると頭が整理され、不安解消につながる側面もあります。

2.「太陽の光を浴びる」
朝、太陽の光を浴びると睡眠を促すホルモンの分泌が止まり、夜しっかり眠れるようになる効果があります。

3.「ル-ティーンを作る」
仕事を始める時は服を着替えるなど毎日決まった同じ事をすると不安が解消されます。



取材:池口梨乃ディレクター

Page Top