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2020年5月14日(木)

新型コロナウイルス Q&A NO.8

新型コロナウイルスについて皆さんから寄せられた質問から、今回は、こちらの3つをお伝えします。
◆新型コロナウイルスは、どんな環境で増えるの?体内でしか増えないの?
◆冷凍庫や冷蔵庫の中でウイルスはどうなる?
◆流行の第2波、第3波はあるの?

Q:新型コロナウイルスは、どのような環境で増えるのでしょうか。私たちの体の中に入らなければ増えないのでしょうか?

感染症学が専門の國島広之教授に聞きました。
病気を引き起こす「ウイルス」や「細菌」など。

「細菌」は細胞でできているので、栄養などがあれば細菌自身で増えていくことができます。
一方で、「ウイルス」は細菌よりはるかにサイズが小さく、「細胞」ではありません。ウイルスだけでは増えることができないのです。

では どうやって増えるかというと、ウイルスは人や動物などに感染します。そして、感染した相手の生きた細胞を利用することで はじめて増えることができるのです。生きた細胞がないと増えないということは、新型コロナウイルスが壁やドアなどに付いたとしてもそこで増えることはないということです。

ただウイルスは一定の期間、感染力を持ったまま その場に残ることが分かっています。
アメリカの研究グループの実験では新型コロナウイルスはステンレスやプラスチックの表面に付着すると徐々に感染力を失うものの、2日から3日程度残っていたということです。ですから、手洗いやアルコール消毒の徹底が大切です。

Q:冷凍食品や冷蔵食品についた新型コロナウイルスは、冷凍庫や冷蔵庫の中でどうなるのでしょうか?

感染予防が専門の東京医療保健大学大学院の菅原えりさ教授に聞きました。
新型コロナウイルスの性質については、まだよく分かっていないということです。

ただ、よく似たコロナウイルスの一種「SARS」については国際的な研究の結果が報告されています。

それによりますとSARSウイルスは、マイナス80度にした環境では3週間程度残っていましたが、56度という比較的高い温度になると、短時間で多くが死滅したということです。
こうした研究を踏まえると、新型コロナウイルスも熱に弱いものの、低温環境には比較的強い可能性があるということです。

菅原教授は「仮に冷凍食品などの包装材にウイルスが付着していた場合、冷凍庫や冷蔵庫の中では長い間残ると考えられる」としています。

その上で「冷凍庫などに入れる際には表面を消毒したり調理する前後にはよく手を洗ったりしてほしい」と話しています。

Q:大正時代の「スペインかぜ」では流行の第2波、第3波があったと聞きます。今回も似たようなことは考えられるのでしょうか?

まず、「スペインかぜ」は「インフルエンザ」です。今から100年あまり前の1918年から世界的に流行しました。当時の「新型インフルエンザ」でした。

WHOによりますと、当時の世界人口のおよそ4分の1にあたる5億人が感染し、4000万人が死亡したと推定されています。

世界的な流行は1918年の春ごろから起きて、その年の秋に第2波。翌年の初めから第3波が起きるなど世界中で大きな流行を繰り返しました。

日本国内でも流行が3度あり、およそ39万人が死亡したとされています。第1波での死者が最も多かったんですが、致死率が最も高かったのは第2波でした。

今回はどうなるのか、感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎教授に聞きました。

濱田教授は「新型コロナウイルスがスペインかぜと同じような流行の仕方をするのか断言できないが、今後も流行を繰り返す可能性は高い」と指摘しています。

現在の感染が落ち着いても、ことし(2020年)の秋以降に大きな流行が起きるおそれがあるということです。
また、その前でも緊急事態宣言が解除された場合に多くの人が移動したり、各国からの渡航制限が解除されて感染が収まらない海外からウイルスが持ち込まれたりすることで、流行が起きるおそれがあるとしています。

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