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2020年6月2日(火)

“コロナ”退散! 全国一斉打ち上げ花火

新型コロナウイルスの終息を願って、6月1日の夜8時から、全国一斉に花火が打ち上げられました。
人が密集しないよう、事前の周知なく進められた今回の花火。その舞台裏を取材しました。

全国の花火師が“コロナ退散”に賛同

全国の若手花火師たちが企画した今回の打ち上げ。
発起人の1人、小勝康平さんは、江戸時代から150年以上続く老舗花火店の跡取りです。

小勝康平さん
「願うのはコロナ終息。花火が始まった諸説の中の1つに、悪疫退散みたいな意味合いがあります。」

花火大会は江戸時代に始まったと言われています。
当時はたびたび伝染病が流行していたことから、花火には悪疫退散の願いが込められるようになりました。
今回、小勝さんたち若手の花火師が呼びかけたところ、賛同の輪が次第に広がり、すべての都道府県から、163社が参加してくれることになりました。

大会中止相次ぐ 活躍の場失った花火師たち

一方で、花火会社の多くがいま、苦境に立たされています。
新型コロナウイルスの影響で、収入の場となる花火大会が、全国で相次いで中止となっているのです。

小勝さんの工場では、およそ2万発が保存されたままになっていて、このままでは、一部は廃棄せざるを得なくなるといいます。

小勝康平さん
「花火は打ち上がってやっと売り上げになるので、上がる見込みがないと売り上げも9割とかそれ以上落ち込むことになるかもしれません。夜も寝付けないくらいだと思います。」

東京の夏を彩る隅田川花火大会も、戦後、天候以外の理由では、初めて中止となりました。

小勝康平さん
「ここまでお客さんとの距離が近い現場はあまりないので。(これまでの大会では)いろんな励ましの声があったり、ありがとうって言ってくれたり、本当感動しましたね。残念だけではない、悔しいし、しょうがないっていうのもあります。」

新型コロナウイルスは、花火師たちの活躍の場を奪ってしまったのです。

願い込めた花火が全国の夜空に舞い上がった

打ち上げ本番の6月1日。
小勝さんは、1発1発にコロナ終息への願いを込めて、準備しました。

今回は、人が密集した状態にならないよう、打ち上げ場所は直前まで伏せられたまま。
時間もわずか3分ほどです。

そして午後8時。
小勝さんの花火が東京の夜空に舞い上がりました。

偶然花火を見た女の子
「たくさんの花火が見られてうれしかったです。」

女の子の母親
「ちょうどきょう学校始まったばかりなので、また明日から頑張ろうと思えたね。」

偶然花火を見た女性
「ずっと自粛していて、本当に外出ないで過ごしていたので、これからは感染に気をつけながら、また頑張ろうという気持ちになれました。」

小勝康平さん
「(コロナで)花火が世の中から消えちゃうとか、そうはさせないぞとは思っていますし、もっとすごいこともできる日本の花火ですので、何とか衰退せず、いままでみたいに進化していければと思っています。」

取材:渡邉侑子ディレクター

各地の花火の様子を動画でも

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