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2020年6月27日(土)

鼻出してマスクを着用 問題は? 専門家に聞く

新しい生活様式には欠かせないマスクの着用。しかし、蒸し暑い時期を迎え、鼻を出してマスクをつける人が増えています。確かに呼吸は苦しくないですし、口を塞いで飛まつが広がるのを防いでいるので、一見、感染対策になっているように思えます。しかし、専門家は問題を指摘しています。

“鼻出してマスク着用” 問題は? 専門家に聞く

最高気温が30℃を超える日もある東京。
鼻を出して呼吸したり、あごまでマスクを下ろしたりする姿が目立ちます。

街の人
「蒸れてしまい、マスクをとりたくなる。」

街の人
「つけていると苦しい。」

鼻を出すマスクのつけ方に問題はあるのか。聖路加国際病院の感染管理の専門家、坂本史衣さんに話を伺いました。

聖路加国際病院 QIセンター 感染管理室 マネージャー 坂本史衣さん
「鼻を出してつけるのは、適切ではありません。マスクをつける目的は、自分が周りにうつさないことが大きいのですが、感染者から大きな飛まつが来た時は、鼻から吸ってしまうことがあります。」

マスクの主な目的は、周囲に飛まつが広がるのを防ぐことです。同時に、感染者からの大きな飛まつをブロックすることもできます。鼻を出していると、くしゃみなどをした時に飛まつが広がるうえ、人は一度に吸う空気の9割を鼻から取り込んでいるため感染リスクが高まってしまうのです。

マスクを外す場合は“距離を” メリハリが大事

ではマスクを外す場合にはどうすればいいのでしょうか。
最も大切なことは「人との距離」です。飛まつが飛び散る範囲は通常、2メートル以内とされています。厚生労働省は、熱中症を防ぐため人との距離が2メートル以上あるときは、マスクを外すことを推奨しています。

各地の小学校の中には、登下校の時マスクを外し、かわりに傘で距離をとるところもあります。

聖路加国際病院 QIセンター 感染管理室 マネージャー 坂本史衣さん
「常時つけなくてはいけないのではなく、メリハリが大事です。つけっぱなしにすることで熱中症のリスクが発生します。」

マスクは素材選びも大事 WHOの参考情報

これからの時期は、素材選びも大切です。
感染拡大防止が広がる中、さまざまな素材を使って手作りのマスクを作る人も少なくありません。WHO=世界保健機関は、さまざまな素材の飛まつを防ぐ「捕集効率」と「呼吸のしやすさ」を調べ参考として情報を示しています。
それによると捕集効率が高いのはナイロンですが、呼吸はしにくいということです。一方、呼吸がしやすいのはガーゼに使われる綿です。しかし捕集効率が低いため、ほかの素材と組み合わせて高める必要があるとしています。

坂本さんは、感染を防ぐ新たな生活様式のポイントをこう語ります。

聖路加国際病院 QIセンター 感染管理室 マネージャー 坂本史衣さん
「ゼロリスクを求めない、過剰でもない、過小でもない、ほどよい対策が大事です。きつすぎず、持続できる落としどころを考えていく必要があります。」

また、マスクの着用について小児科の専門医の団体は、2歳未満の子どもについては、窒息するりスクも高まるため、やめるよう呼びかけています。そして坂本さんは、感染拡大を防止するためにはマスク着用のみならず、なにより手指の消毒と3密を避けるといった、基本的な対策が大切だと話していました。

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