放送制度等に関するNHK意見 NHK information
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「個人情報保護法制化専門委員会ヒアリング」における意見
 
 NHKは、「高度情報通信社会推進本部・個人情報保護検討部会の中間報告(平成11年12月3日)」に関する政府の同推進本部・個人情報保護法制化専門委員会によるヒアリングに対し、平成12年3月9日、以下の意見を提出しました。
 
 
○個人情報保護のために確立すべき基本原則を、マスメディアも対象に法制化することは、表現の自由への、しかも表現内容そのものへの法的規制につながりかねない。
 マスメディアに対する個人情報保護の要請を法的義務として導き出すことは、慎重のうえにも慎重であるべきである。

○基本原則が基本法として法制化され放送事業に適用されると、取材・制作活動に規制が加わり、表現の自由に由来する報道の自由、取材の自由や編集権を損なう恐れがある。


「個人情報の収集」原則
⇒ 周辺取材や裏付け取材が規制され、事実の正確な報道・放送という最も基本的な要請に応えられなくなる恐れが生じる。

「個人情報の利用」原則
⇒ 本来伝えるべき情報であっても、第三者が収集した情報の場合、本人の承諾がないと報道・放送が困難となる懸念がある。本人の身柄が拘束されているケースでは承諾を得ることも不可能となる等、報道活動そのものが成り立たなくなる恐れがある。

「本人情報の開示」原則
⇒ 放送前のニュースや番組に対する試写などの請求も考えられ、取材・制作・編集過程への不当な干渉・介入を許すことにもつながる。また、取材源の秘匿という報道機関にとっての基本線が脅かされる恐れがある。

○中間報告では、表現の自由や報道の自由の視点が弱い。表現の自由とのかかわりや、保護すべき個人情報の範囲などについて、議論をつくす必要がある。

○表現の自由に由来する報道の自由と人格権・プライバシーの保護という二つの価値は、どちらか一方が他方に対して常に絶対的に優越する関係にはない。その調和と均衡は、原則として国民とマスメディア自身によって自律的に実現することが望ましい。両者の価値が衝突した場合の比較衡量は、あくまで個々の事案に即して判断し、第一義的には放送事業者が真摯に受け止めて対応すべき。
 紛争処理のための第三者的な窓口を、国に置き、マスメディアも対象とすることは、行政の介入を許すことにつながる恐れがある。

○NHKとしては、放送に対する視聴者国民の信頼を得るために、何者にも侵されない自主的・自律的な姿勢を堅持し、取材・制作・編集過程を適正に保つことにこれまでどおり努めていく。
 
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