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◆HDVカメラ用の小型軽量水中ブリンプを開発
〜 ハイビジョンの水中撮影がより手軽に 〜
(平成17年3月14日)


○ NHKは民生用ハイビジョン録画規格であるHDVカメラを使用して海や湖で潜水撮影するための小型のカメラハウジング、水中ブリンプを(株)後藤アクアティックスと 共同で開発しました。

○ 水中ブリンプはカメラを気密性の高い円筒形状のケースに収容して外から操作できる構造をしており、水深100mの水圧にも耐えられる強度を確保するために、これまではケースの外壁を厚くする必要がありました。このため、重量が大きく、潜水時の船上の取り扱いなどでカメラマン一人では作業できない場合がありました。

○ 円筒は、その直径を小さくすることができれば、外壁の肉厚を薄くしても同じ耐圧が得られます。今回、開発した水中ブリンプはハイビジョンの簡易撮影を目的として、カメラに小型のHDVカメラを選定しました。さらに、カメラの上部ハンドルなど付属 機器を取り外すことでカメラの高さを抑え、従来NHKが使用してきたハイビジョン カメラ用の水中ブリンプに比較して容積で約1/4、重量で約1/3の小型、軽量化に成功しました。

○ 耐圧は、従来と同様に水深100mを確保しており、カメラのズーム、フォーカス、録画などの操作も手元のハンドルで容易にできます。カラフルな海中生物の撮影を考慮して、水中ビューファインダーにはカラー液晶を採用しました。専用のインターフェース基板を用いることで、カメラを水中ブリンプから簡単に脱着することができるため、メンテナンスが容易です。

○ 小型・軽量化によって、海中の岩場の多い狭い場所での撮影が可能になるほか、船上での扱いも一人で安全に作業できるなど運用性が大幅に向上しました。陸上での持ち運びや航空機での輸送も容易になり、今後の海外ロケなどで、ハイビジョン 水中撮影がより実現しやすくなりました。

○NHKは、このカメラを使って世界最大のほ乳類であるシロナガスクジラなどの海中撮影をオーストラリア近海で進めており、来年2006年1月にNHKスペシャル「ビッグ・ブルー〜南オーストラリア謎の海域〜(仮)」で放送する予定です。



水中ブリンプの外観   

使用例
[写 真] 開発したHDV水中ブリンプカメラ


[水中ブリンプの諸元(従来機との比較)]
内容
HDVカメラ用(今回)
HDTVカメラ用(従来)
使用カメラ
HVR-Z1J
HDW-750/9E
使用レンズ
専用AFレンズ
HD広角レンズ
収録時間
60 min
40 min
連続使用
約120 min
約60 min
耐圧水深
約100m
約100m
質量
約18 kg
約50 kg
長さ
約400 mm
約700 mm
直径
約190 mm
約260 mm




従来のブリンプと今回のブリンプの比較


 
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