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◆地上デジタル放送のSFN電界強度測定ソフトウェアを開発
〜 デジタル放送送信設備の効率的な整備・保守が可能に 〜
(平成18年11月7日)


○ NHKは、アンリツ(株)、(株)NHKアイテック、(財)NHKエンジニアリングサービスと共同で、地上デジタル放送のSFN*1環境における電界強度測定に対応したソフトウェアを開発しました。

○地上デジタル放送では、SFNで放送中継網を構成することにより、周波数の有効利用を実現しています。しかし、このようなSFN環境では、同じ周波数を利用する複数の放送局からの電波を個別に判別することが困難なため、電界強度などを測定する場合に、目的とする電波以外の放送を休止する必要がありました。

○今回開発したソフトウェアでは、独自に開発した遅延プロファイル*2分析法により複数の電波から個別の電波を高精度に分離することができます。これにより、SFN環境下においても放送サービスを継続したままで電界強度の測定が可能となりました。また、これまでの測定器の約6倍となる±1msの広範囲な遅延プロファイルを測定できるため、複数段で中継するSFNなどで、遠方から到来する遅延時間の大きな電波の観測も可能です。

○開発したSFN対応の測定ソフトウェアは、11月15日より幕張メッセで開催される国際放送機器展に出展する予定です。NHKは、開発したソフトウェアを、地上デジタル放送送信設備の運用・管理ならびに、本格化するデジタル中継局の整備に活用していくとともに、今後もデジタル放送インフラの効率的な構築・維持に向けた研究・開発に取り組んでいきます。

※ 1 SFN: Single Frequency Networkの略。単一周波数を使用した放送中継網。
※ 2 遅延プロファイル: 数の放送所から到達する電波、建物や山などの反射・屈折により遅延して到達する電波(マルチパス)の時間軸上の電力分布。

[諸 元]
項目 仕様
主な測定項目 ・ チャンネル電力
・ 個別の信号電力
・ 個別の電界強度
・ 遅延時間
・ DU比 (希望波vs妨害波の電力比)
・ 遅延プロファイル
遅延
プロファイル
表示範囲 ・ -1008〜+1008μs
・ 0〜40dB
分解能 ・ 0.123μs
・ 0.1dB
入力レベル範囲 +20dBm〜ノイズフロア+10dB (プリアンプ:オン)
-20dBm〜ノイズフロア+10dB (プリアンプ:オフ)
周波数範囲 35〜800MHz
測定方式 1回測定、連続測定
使用方法 デジタル放送フィールドアナライザにソフトウェアをインストールして使用


[装置の外観]

 


 
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