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◆スーパーハイビジョンを用いた立体テレビを開発
〜眼鏡なし立体映像の見やすさを向上〜
(平成19年5月16日)


○ NHKと日本ビクター(株)は、“インテグラル立体テレビ”に、スーパーハイビジョンの映像技術を導入することにより、立体像を鑑賞できる範囲(視域)を拡げることに成功し、将来の家庭への立体テレビの導入に向けて大きく前進しました。

○ インテグラル方式*は、特殊な眼鏡などを使用せずに立体像を見ることができる方式で、頭を傾けたり横になっても立体像を鑑賞できるという優れた特長を持ちます。インテグラル方式による立体テレビとして、これまで走査線2000本級の映像を用いて、撮影・表示の実験システムを開発してきましたが、視域が狭く、1人程度しか観察できないため改善が求められていました。

○ 視域を広げるには、立体表示レンズ板の改善が必要です。レンズ板の焦点距離を短くすることで、光が広がり、より広い範囲に立体像を再生できるようになります。しかし、その分レンズ板から離れた立体像はぼやけるため、それを補うには、もとの映像の画素数を増やす必要があります。

○ 今回、現在最高の解像度を持つスーパーハイビジョン(SHV)の映像技術を導入することで、画素数を大幅に増やし、視域の拡大に成功しました。

○ 通常のSHV表示では2台のプロジェクタの映像を合成していますが、これを立体表示へ応用した場合、投射歪みなどにより、映像の位置が正しい位置からわずかでもずれれば、立体像の歪みや視域の低下につながります。このため、今回開発したシステムでは、2台のプロジェクタの投射光をハーフミラーで合成することにより光軸を正確に一致させ、その上で映像の歪や位置ずれを映像信号処理により補正しています。

○ これらにより、視域を従来の約2倍に拡大でき、複数の人が目の位置を上下左右に大きく動かしても鑑賞できる立体像表示が実現できました。今後、立体表示レンズ板を構成する微小レンズの数を増加するなどの研究を進め、立体映像の解像度の改善を進めていきます。

○ この立体表示装置を、平成19年5月24日〜27日に開催する放送技術研究所の一般公開で展示します。

※インテグラル方式: 微小なレンズを多数並べたレンズ板を用いて、立体像を撮影・表示する方式。

この研究は、独立行政法人 情報通信研究機構の委託研究「多並列・像再生型立体テレビシステムの研究開発(平成18年度〜平成22年度) (http://www2.nict.go.jp/q/q265/s802/itakukenkyu.htm)」の一部で行っています。
(NHKサイトを離れます)






 
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