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  3. 第6位 風林火山 -エピソードで振り返る! 人気大河「ベスト10」-

エピソードで振り返る! 人気大河「ベスト10」(「あなたの好きな大河ドラマ」投票結果より) 第6位 第46作 風林火山 2007年(平成19年)

エピソード2 役柄を超えた強い絆

物語の核となるのは、勘助と信玄の強い絆だが、ほかにも濃密な人間関係が描かれた。そして、それは演じている俳優陣にとっても心に強く残るものとなったようだ。

勘助と由布姫

武田信玄の側室・由布姫を演じたのは、これが女優デビューとなった柴本幸だった。何から何まで初めてで不安も大きかったようだが、全身全霊で役に取り組む姿が共演者、スタッフにも感動を与えた。なかでも桑原城での勘助との出会いのシーンは鮮烈だった。内野さんは、「柴本さんは、このシーンにうそのないものすごいパワーで、徹底的にぶつかってきてくれた」と振り返る。何度でも柴本さんが納得するまで、芝居を繰り返した内野さん。すべてが終わったとき「由布姫、誕生だね!」と声をかけた。柴本さんも、「全エネルギーを傾けて内野さんにぶつかりました。演じているうちに思いがあふれて、息苦しいほどでした」と語っていた。

晴信(信玄)と板垣信方

武田晴信(市川亀治郎)と重臣・板垣信方(千葉真一)の関係も強固だ。父・信虎(仲代達矢)の代から武田家に仕えていた信方に対する晴信の信頼は厚い。晴信にとって父親のような存在であり、師でもあったのが信方だ。亀治郎さんは、信方の父性愛は晴信の呼び方一つにも表れていたという。「公的な場所や対外的にちょっと気取ったところでは『お屋形様』ですが、晴信に本心から訴えるときは『若』になっていました」。信方役の千葉真一さんも「おやじと息子のような晴信と信方の関係は、亀治郎さんと僕にも重ね合わせることができました。2人で役についてずいぶん話し合いましたし、亀治郎さんとの日常のつきあいの中で育まれた雰囲気もうまく芝居に反映されたと思います」。

景虎(謙信)と宇佐美定満

長尾景虎、後の上杉謙信を演じたのはGACKT(ガクト)さん。そして景虎の軍師・宇佐美定満役は緒形拳さんだった。GACKTさんは「信玄に勘助がいるように、景虎には宇佐美がいる」として、その宇佐美役が緒形さんだということをとても喜んでいた。「私利私欲のない仏のような軍師を演じたい」と話していた緒形さん。その穏やかなほほえみがGACKTさんには何より力強い励ましになったという。「緒形さんは僕にとって父親のような存在でした。緒形さんにほほえんでもらえたり、ほめてもらえたらという思いで演じていました」。一方の緒形さんも「僕のお屋形様は宇宙人のような人」と笑わせながらも、GACKTさんのCDを聴き込んで撮影に臨んだそうだ。