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エピソードで振り返る! 人気大河「ベスト10」(「あなたの好きな大河ドラマ」投票結果より) 第2位 第43作 新選組! 2004年(平成16年)

エピソード2 魅力的な群像劇

近藤勇や土方歳三といった名もなき庶民の若者たちが、集い、戦い、いつしか歴史を動かすような存在となり、散っていく……。そんな姿をいきいきと描いた。

若々しいエネルギーが集結

過去の作品では比較的年齢の高い俳優が演じてきた新選組だが、近藤勇を香取慎吾、土方歳三を山本耕史、沖田総司が藤原竜也など、実年齢に合わせたキャスティングとなった。

また出演者たちの多くが、演劇、歌舞伎、小劇場などで活躍する舞台俳優たちだった。役を演じる俳優のイメージに合わせて台本を書くという三谷さんの“当て書き”で、彼らの個性がいっそう発揮され、魅力的な群像劇が繰り広げられた。

撮影開始当初、香取慎吾さんは「ドラマは、勇がいろいろな人物と少しずつ知り合っていくところから描かれていくんです。僕自身も集まってきた俳優さんたちを見て、これから一緒に何かやっていくんだという思いでワクワクして、勇の気持ちがよくわかりました」と話していた。ジャンルを超えて一つの目的のもとに集まった若者たち。そのエネルギーがそのまま「新選組!」の物語に反映されていった。

香取&山本の名コンビ誕生!

近藤勇と土方歳三の関係を吉川幸司チーフ・プロデューサーは「勇が“おみこし”で、その一番の担ぎ手が土方だった」と評した。土方は勇が大好きで、こんなにすてきな男がいることを世の中に知らせたい、歴史に名を残したいと本気で考え、それを実践したプロデューサー。一方、勇はその言葉を受け入れて、自分は動かずに下の者に任せて黙って担がせていた日本的リーダーだったという。

そんなふたりを思わせるような関係を築いたのが土方役の山本耕史さんだ。撮影開始当初、どこか現場に溶け込めないかのような香取慎吾さんを見て、「この1年間は、徹底的に香取くんをフォローし、引き入れていこう」と決めたという。撮影中はもとより、それ以外の時間にも香取さんを熱心に誘い、みんなで一緒の時間を持つようにしていった。共演者やスタッフなど仕事関係者とお酒を飲むことを敬遠していた香取さんも、そんな山本さんの熱意にいつしか仲間の輪に加わるようになり、「アイデアを出し合ったり、チームワークを実感できたり、充実した時間を過ごせた」と納得。勇・土方に負けず劣らずの名コンビが誕生した。

オリジナルキャラクターからゲストまで

中村獅童さんが演じた滝本捨助など楽しいオリジナルキャラクターも登場した。捨助は近藤勇の幼なじみ。多摩の豪農の長男で「かっちゃん(勇のこと)」にあこがれ、自分もなんとか新選組に入りたいとアピールするのだが、すげなく断られる。それでもあきらめずに、しばしば姿を見せては突拍子もない言動や行動を繰り広げる様子がなんともほほえましかった。後半の捨助は「鞍馬天狗」になるという思いがけない変身を遂げ、捕らえられた勇を救おうと乱入し、あえなく果てるという最期を迎えた。

思いがけないゲストの登場もファンを喜ばせた。徳川慶喜の江戸帰還に伴い、新選組も海路、江戸へ戻ることになった。その船中で出会った海軍奉行の榎本武揚を演じたのはSMAPの草彅剛さんだった。

また最終回のスペシャルゲストとして登場したのが、昭和40年代、映画、テレビで土方歳三を演じて人気を博した栗塚旭さんと、沖田総司を演じた島田順司さん。ふたりの作品に思い入れの深い三谷さんの希望で実現したもので、往年のファンを感動させた。