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エピソードで振り返る! 人気大河「ベスト10」(「あなたの好きな大河ドラマ」投票結果より) 第1位 第44作 義経 2005年(平成17年)

エピソード3 源平の船戦を再現

源平合戦のハイライトとなったのが壇ノ浦の戦いだ。海上で繰り広げられた迫力満点の船戦を描くうえで活躍したのが、さまざまな“船”たちだった。

海上にひしめいた源平の船

壇ノ浦決戦のロケでは、中型船3艘(そう)、小型船6艘を使って撮影、合成映像で源氏と平家の大船団がひしめく様子を再現した。

中型船は漁船を借りて当時の船の意匠を摸したもの。小型船は設計図を起こして新たに作ったもので、ロケだけでなくスタジオでの撮影にも使われた。

これら9艘の船を平家と源氏両軍用に使い分けたのだが、ロケ中の飾り替えはすべて海上で行われた。美術用の作業船がカメラに映らない位置に待機、流し籏(ながしばた)や矢よけ幕を平家は赤、源氏は白と色を変えることで表現した。

また、屋形船はエンジン部分の低い漁船に屋形をのせ、船体も木造のような色に塗装。さらに、芝居の内容に応じて、しとみ戸、まいら戸(板張りの引き違い戸)をはめ替えるなど、小道具から大道具まで、さまざまな工夫をこらした。

スタジオに出現した巨大船&模型船

壇ノ浦の合戦は、船の上での芝居が中心。そのすべてをロケで撮るのは難しいため、スタジオ収録用に中型船と同じ大きさの船のセットを2種類作った。スタジオ用の船も、しとみ戸、まいら戸を使って、同じ平家の船でも表現を変えたり、舳先(へさき)部分を替えることで源氏の船にするなどの工夫をこらした。船倉部分は場面によって中に入る人数が異なるため、寸法違いで4種類作った。

また、スタジオで船が揺れているような映像を撮るために、カメラを動かす、スタッフ数人で船のセットを揺らす、セットの下にチューブ(浮き輪)を置いて自然な揺れを出すなど、さまざまな方法を駆使した。

ほかに御座船が大海原を進む場面などは、「みちのく北方漁船博物館」から借用した精巧な模型を合成の素材として使った。本物の唐船を再現した模型と、船に乗っている兵たちを別々に撮影。人間の映像を縮小して模型船にはめ込み、リアルな映像を実現させた。