トップ防災特集日々の食材を非常食に! 毎日おいしい備蓄のすすめ

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毎年9月1日は防災の日。「もしも」に備えての準備はしっかりできていますか?
用意しておきたい防災グッズから、家族と話し合っておきたいこと、備蓄を使ったおいしいレシピ、災害時に役立つ知識までご紹介します。

なぜ備蓄は最低3日間?

「もしも」の備えとして、よく言われる最低3日分(9食分)の備蓄。
なぜ、3日間なのでしょう?人命救助のリミットは72時間(3日)と言われており、警察・消防・自衛隊による救出・救助活動を妨げないため、また二次災害から身の安全を図るためにも、安全な場所であれば、最長3日間はそこに留まっていてほしいという趣旨だといいます(東京都のホームページより)。

でも、3日分の非常食を揃えておくのは、場所もとるし、災害が起きなかったときに捨てるのも、もったいないし・・・。

備蓄は「ローリングストック法」の時代!

でもちょっと待って下さい。3日分なら、冷蔵庫にあるものや、買い置きしている食料品などで、やりくりできそうな気がしませんか?

そこで実践したいのが、「ローリングストック法」。ふだんの食料品のなかに、非常時にも役立つ食品を少し多めに買っておき、定期的に使いながら、最低限の非常食を確保しておく方法です。

例えば、缶詰やレトルト食品を3日分用意。長期保存可能だからとそのままストックするのではなく、月に1回、1食分で料理を作り、消費した1食分を買い足していくと、ちょうど9か月で最初に用意した備蓄がすべて入れ替わり、非常食が期限切れになることも防げます。

日頃の食事を工夫し、「食べ回しながら備蓄する」。これなら、無理なくできそうではないですか?

ローリングストック法

では、ローリングストック法で3日分の食料品を備えるための具体的な方法を考えてみましょう。

ただし、災害時には水道、ガス、電気のライフラインが停止することもありますから、次の4つだけは必ず用意しておいてくださいね。

  • ◎水 1日2リットル~3リットル×3日×人数分(飲料水として1日最低1リットルが必要)
  • ◎カセットコンロ
  • ◎ガスボンベ(1本で約60分使用可能)
  • ◎LEDランタン(予備電池も)

※参考 NHK そなえる防災 自分で作る非常持出し袋「防災グッズリスト」

備蓄食料品の基本は主食と主菜!

必ず用意しておきたい食料品は、主食(炭水化物)と主菜(たんぱく質)の組み合わせ。備えておきたい量を主食から見ていきましょう。

備蓄食料品

※「おおよその賞味期限」は業界団体が示している一般的な目安です。食品ごとに異なりますので、表示されている賞味期限や保存方法を確認してください。

例えば、パックご飯なら、1か月に2回、食事に利用して新たに買い足すことで、「9÷月2回=4か月半」で備蓄が入れ替わることになります。乾麺や切り餅なら1か月に1回食べて買い足すようにすれば、賞味期限切れを防ぐことができます。

主菜(タンパク質)として備えておきたいのはこちら。

備蓄食料品

こちらも月に1度食べて、買い足せば、賞味期限を心配することなく3日分(9食)×人数分が常に家にストックされていることになり、もしものときに役立つわけですね。

もちろん、赤ちゃんや高齢者、食物アレルギーをお持ちの方がいる家庭では、別途、用意が必要ですが、これぐらいなら、今からでも始められそうな気がしませんか?
※参考 農林水産省「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」(NHKサイトを離れます)

このほか、ビタミン、ミネラル、食物繊維なども確保しましょう。
・梅干し
・のり、乾燥わかめ、乾燥ひじき
・野菜類(たまねぎ、じゃがいも、乾燥野菜、漬け物、トマトの缶詰など日持ちするもの)
・野菜ジュース、果汁ジュース
・インスタントみそ汁、即席スープ
・フルーツの缶詰
などを普段から食べるようにしておくと、非常時にも役立ちます。

南海トラフ巨大地震、首都直下地震…。広い地域に被害が及んだり、交通・流通網の寸断が予想される地震では、「1週間分以上」の備蓄が望ましいという指摘もあります。
「3日分」がうまくできるようになったら挑戦してみましょう。

備蓄を使ってサッと作れる簡単レシピ

非常時に役立つ食品たち。普段でも、ちょっと手を加えるだけでおいしく食べられますよ!

焼き鳥丼
材料(1人分)
・焼き鳥缶 1缶(85g)
・ごはん 1杯分
・うずら卵水煮缶 3個
・七味唐辛子 好みで適量
作り方
  1. 焼き鳥缶を缶汁ごとビニール袋に入れ、缶汁をきったうずら卵を加えて味をなじませる。
  2. 器に温かいご飯を盛り、1を汁ごとのせる。うずら卵は半分に切ると見た目がきれい。好みで七味唐辛子をふる。
カルボナーラ風パスタ
材料(1~2人分)
・ショートパスタ(マカロニ・ペンネなど) 100g
・水 1と1/2カップ
・粉末コーンクリームポタージュ 1袋(15g)
・粉チーズ 大さじ1~2
作り方
  1. フライパンに水と塩少々(分量外)を入れて沸騰させ、パスタを加えて1分ゆでる。
  2. 1に蓋をして火を止め、表示通りの時間おき、余熱で火を通す。
  3. 2に粉末コーンクリームポタージュと粉チーズを入れてよく混ぜる。器に盛り、さらに好みの量の粉チーズをふりかける。
常備野菜とツナのコーンクリーム煮
材料(2~4人分)
・じゃがいも 中1個
・玉ねぎ 中1/4個
・にんじん 中1/2個
・ツナ缶 1缶(70g)
・コーンクリーム缶 1缶(190g)
・水 1カップ
・固形スープの素 1個
・塩・こしょう 少々
作り方
  1. じゃがいも、玉ねぎは皮をむき、にんじんは皮付きのまま、それぞれ1cmの角切りにする。
  2. 鍋に分量の水と1、固形スープの素を入れて蓋をし、中火で野菜がやわらかくなるまで煮る。
  3. 2にツナを缶汁ごと入れ、コーンクリームを加えてひと煮立ちさせ、塩、こしょうで味を調える。

石川伸一・今泉マユ子『「もしも」に備える食 災害時でも、いつもの食事を』より

こうした備蓄の大切さを改めて感じさせられるのが、支援物資が届かない状況の中、東日本大震災を乗り越えた高須賀昌昭(69)さんの証言です。

高須賀昌昭さん
“500ミリリットルのペットボトル、家族に1本だったんです。で、あめ玉が3個。4人家族なんですけど3個だったんです”
証言は動画で見られます