トップ防災特集災害時、頼れる多機能グッズ

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毎年9月1日は防災の日。「もしも」に備えての準備はしっかりできていますか?
用意しておきたい防災グッズから、家族と話し合っておきたいこと、備蓄を使ったおいしいレシピ、災害時に役立つ知識までご紹介します。

多機能グッズって何?

「もしも」に備えて用意しておきたい防災グッズ。しっかりリストアップして、準備しておくのが理想ですが、それでも全てを完璧に揃えるのは至難の業です。

そこで覚えておきたいのが、アイデア次第でさまざまな使い方ができる、多機能グッズ。皆さんはどんな使い方を思いつきますか?

毛布、ポリ袋、ラップ、ツナ缶、タオル、ハンカチ、スマホ。

意外すぎる使い道で災害時に大活躍

毛布
災害時はガラスの破片や落ちてくるものから頭を守ることが大事。ヘルメットがない場合は、毛布や座布団を頭にかぶせて代用しましょう。防寒やヘルメット以外にも、けが人を運ぶときの担架としても使うことができます。

ポリ袋
ふだんは気にもとめない存在(?)のポリ袋ですが、災害時は多機能グッズとして大活躍!大中小のサイズ別に揃えておきましょう。

新聞紙を入れて簡易トイレとして
段ボールに敷いて水の運搬に
◎切り開いてシートとして
◎頭からかぶってポンチョ、防寒具として
◎足や靴にかぶせて、長靴代わりに

また、レジ袋(ポリ袋)とタオルを使って、簡易おむつを作ることもできます。

簡易おむつ

ラップ
ポリ袋同様、いつもは気にもとめない食品ラップですが、災害時には節水や防寒、応急手当などに大活躍してくれます。

◎傷口に巻いて応急手当
◎食器や紙皿に敷いて、洗い物を減らす
◎体に巻いて、防寒グッズとして

ツナ缶
警視庁警備部災害対策課が2013年11月にTwitterに投稿し、大きな話題を呼んだのがこのツナ缶ランプ。缶に穴を開けて、綿のひもなどを差し込めば出来上がり。使用後は命をつなぐ避難時の食料に!

タオル、ハンカチ
清潔なタオルやハンカチは、包帯やマスクの代用品としてはもちろん、指に巻いて歯ブラシ代わりに使ったり、折りたたんで生理用品としても使えます。

スマホ
今や日常生活になくてはならないスマホ。災害時には、情報収集や連絡手段以外にも、さまざまな使い道があります。ただし、バッテリー切れにはくれぐれも注意しましょう。

◎フラッシュ機能で懐中電灯として。さらにフラッシュをつけたスマホにポリ袋をかぶせてランタンとして
◎ラジオアプリでラジオとして
◎アラーム機能などを使って、救助を呼ぶホイッスルとして

まとめ:限られた物資を最大限に生かすために

大地震などの直後は、限られた物資での生活を強いられることが少なくありません。そんなときのために、多機能グッズのさまざまな使い道を知っておけば、きっと役立つはずです。

東日本大震災の時に、同じように代用品で自分の命、わが子の命を守った3人の方の知恵や工夫をしっかりと覚えておきたいですね。

阿部礼哉さん
阿部礼哉さん(69)
“これで、けっこう寒さは、いくらかでもしのげるんですね。皆さんで寒さをしのぐために、肩を寄せ合って離れない。「頑張りましょう」という声が、ほうぼうから聞こえてきました“
証言は動画で見られます
浅野美穂さん
浅野美穂さん(24)
“目の前に布団が敷かれていたので、そのシーツを借りて、それを破いて、おむつ代わりにしてましたね“
証言は動画で見られます
小林喜美雄さん
小林喜美雄さん(67)
“座布団スーツ。これで助かったんです。何かね、今、涙出てくる。これのおかげで助かったんだもの“
証言は動画で見られます

先生のコメント

今村文彦(東北大学災害科学国際研究所所長)
災害時には、予想もできなかったことが起きます。しかも時間の経過と共に必要なものが変わってきます。そのため、災害への備えは完璧にはできませんので、いざというときに「機転」を効かせることが重要になります。普段使っているものも、ちょっとした工夫で様々な機能を引き出すことができるのです。日常生活の中で、「これが無かったら、どんなものが代替になるか」考えてみませんか。
東日本大震災の後に指摘された事の1つに、「防災文化が失われつつある」という事がありました。被災して初めて知った「地域での智恵や教訓」が数多く報告されています。三陸沿岸での「津波てんでんこ」、地域に残る石碑とその碑文、津波から浸水を免れた「浪分け」神社、などがあります。さらに、避難先での非常食(保存食)では、いまは「サバ(イバル)・メシ」とも言われますが、昔ながらの食材や食事(方法)が役立ったとも言われています。全国には、このような防災文化(または伝承知)がまだ数多く残されています。皆さま方の地域でも掘り起こしてみませんか。
今村文彦(東北大学災害科学国際研究所所長)
専門分野は津波工学(津波防災・減災技術開発)、自然災害科学。東日本大震災復興構想会議検討部会、中央防災会議東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会などのメンバー。『防災教育の展開』編著、『東日本大震災を分析する』共著など。