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証言まとめ

病院で 患者の生命を守る

震災の影響で危機的状況にさらされた病院。
停電、そして水道の供給までもが止まってしまったのだ。
患者たちの生命を守るため、医師やスタッフは懸命な努力を続けた。

安部宏さん(42) 福島県南相馬市

危機が迫りくるなかでの出産

福島第一原発からおよそ25キロの場所にある、福島県南相馬市の総合病院。産婦人科医の安部さんは原発事故のさなか、動かすことのできない妊婦の出産に力を尽くした。

一つでも多くの命をこの地に誕生させて、復興につなげたいと語る

一つでも多くの命をこの地に誕生させて、復興につなげたいと語る

“僕は患者さんが3人いたので、逃げるわけには
いかないと。僕が主治医ですから”

日下潔さん(64) 宮城県石巻市

次々と運び込まれる遺体

黒色のトリアージタグは死亡、または救える見込みのない患者につけられる。“黒”エリアのリーダーを任された医師・日下さんは、震災発生から1月にわたり、死と向き合う厳しい日々を経験した。

患者のリハビリに使う部屋が遺体安置所となった

患者のリハビリに使う部屋が遺体安置所となった

“息のあるうちにこちらに連れてこられた方は、
どなたもいらっしゃいません。
すべて亡くなったあとです”

村岡栄一さん(62) 福島県いわき市

患者がいる限り続ける

震災発生後、福島県いわき市の産婦人科では、水道管の破裂により、水が止まってしまった。屋上の貯水タンクに残ったわずかな水などを頼りに、クリニックは診療を続けた。

足りない分は貯水場まで水をくみにいったという

足りない分は貯水場まで水をくみにいったという

“水はやっぱり生命線ですからね。
ミルクを溶かすためのお湯を作る水ですよね”

櫻井英夫さん(73) 福島県川俣町

処方箋なしで薬を提供

震災の影響でいつもの倍の患者が薬局に押し寄せた。薬剤師の櫻井さんは、医師たちと話し合い、お薬手帳の内容を確認できれば、処方箋なしでも薬を出してもよいという了解を得る。

今後は正しくお薬手帳の啓蒙をしていきたいと語る

今後は正しくお薬手帳の啓蒙をしていきたいと語る

“お薬手帳をもとに処方箋なしで、1週間分の薬剤を
薬剤師が投与してよろしいか、という話し合いを
しまして、それで了解を得ました”

多田秀子さん(57) 宮城県岩沼市

赤ちゃんを守った備え

新生児室の看護師長を務める多田さんは、激しい揺れが弱まると、母親と赤ちゃんを安全な場所へ避難させた。そのとき役に立ったのが、あらかじめ備えていた避難器具だった。

防災頭巾がついた“だっこひも”を備えていた

防災頭巾がついた“だっこひも”を備えていた

“いつかはわからない。でも来ることは、
必ず来るだろうというので、準備はしていました”

高嶋和弘さん(57) 宮城県仙台市

被災地に必要な血液製剤を守れ

宮城県赤十字血液センターを地震が襲った。電気の供給がストップした状況で、保管されている血液製剤を守るため、職員たちの必死の作業が始まった。

クーラーボックスで冷やすなどして製剤を守り抜いた

クーラーボックスで冷やすなどして製剤を守り抜いた

“この血液は、必ず守らなければならない、
ということがありました”