トップへ

証言まとめ

自力避難が困難な状況

巨大地震は、ハンディキャップを抱えた人たちも襲った。
避難するには他人の手助けが必要となる彼らは、そのときどんな行動を取ったのか。

小林とみ子さん(55) 宮城県気仙沼市

視覚障害者の女性に津波が迫る

気仙沼市で一人暮らしの生活を送っていた目が不自由な小林さん。海からおよそ1キロの所に自宅がある彼女は、今まで聞いたことのないような携帯電話の音で津波の襲来を知ることに。

今回の震災で人とのつながりを考え直すようになった

今回の震災で人とのつながりを考え直すようになった

“滝のようなすごい音が聞こえました。
何だろうと思って、知り合いの奥さんに聞くと
「津波だよ」と言って”

櫻井理さん(37) 宮城県名取市

人工呼吸器が電源喪失

筋ジストロフィーの櫻井さんは、震災発生後、停電によって人工呼吸器の電源を失った。親戚の家へ電源を借りに向かう20分間、母親が操作する手動の呼吸器だけが頼りだった。

震災後、この経験を教訓に発電機を購入した

震災後、この経験を教訓に発電機を購入した

“人工呼吸器を使っていますので、電源がないと
大変なのはわかっていたんですけど、呼吸器が
完全に停止してしまいまして”

村上由則さん(58) 宮城県仙台市

薬が手に入らず危険な状態が続く

重度の血友病患者の村上さんは、週3回、血液を固める成分を注射する必要があった。しかし震災発生後、薬が手に入らず、危険な状態にさらされることになる。

なるべく出血しないよう避難にも細心の注意が必要だった

なるべく出血しないよう避難にも細心の注意が必要だった

“それぞれの病気の人に必要な薬や、様々な医療的な
装置だったり、どんな時でも確保できるような
準備というのは必要だと思います”

武山可良子さん(71) 茨城県水戸市

住人の親切に救われた車いすの息子との避難

障害を抱えた車イスの息子と暮らす武山さんは、激しい揺れが続くなか、外へ息子を連れ出そうとするが、うまくいかない。危険を感じた彼女は無我夢中で外に出て、助けを求めた。

障害者のいる家族は、より周りの助けが必要だと実感したという

障害者のいる家族は、より周りの助けが必要だと実感したという

“「誰か来て」って泣き叫んでいた。
「力が出ないから助けて。
お兄ちゃんが死んじゃう」と”

千葉絵美さん(45) 宮城県南三陸町

身重の体で生徒と高台の神社へ

女性教師の千葉さんは妊娠8か月の身重の体で津波に襲われた。生徒たちと高台の神社へ避難するが、そこにも津波は押し寄せてくる勢いだ。彼女たちは境内に生えていた木に寄り添った。

子どもには命を守ってくれた木にちなんだ名前を付けた

子どもには命を守ってくれた木にちなんだ名前を付けた

“とにかく濡れたら終わりなので。低体温症になると
流産してしまうし、(赤ちゃんは)死んでしまう
かもしれない”

矢島秀子さん(71) 福島県南相馬市

不安を抱えての手探りの避難

目が不自由な矢島さんは、息子家族とともに、避難所となっていた高校の体育館に向かった。そこでは杖は使えず、一人で歩くこともままならない不安を抱えながらの生活が待っていた。

視覚障害者のために自らの震災体験を伝えている

視覚障害者のために自らの震災体験を伝えている

“これから障害者は、障害者の避難所というものを
しっかり確保できるような、孤立しないように、
そういうふうになったらいいと思っています”