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証言まとめ

赤ちゃんを守る

押し寄せる津波、生まれ育った故郷からの避難…
必死になって小さな命を守り続けた親たちの記録。

浅野美穂さん(24) 宮城県石巻市

乳飲み子を抱いての避難

宮城県石巻市湊(みなと)地区は、津波に襲われ、壊滅的な被害を受けた。そこに住んでいた浅野さんは、7か月だった乳飲み子を抱え、津波から必死に逃げた。

彼女は体験を〝防災・ママブック”にまとめた

彼女は体験を〝防災・ママブック”にまとめた

“こっちからも津波が来て、前からも津波が来て、
もう本当、何も考えられなくて、
「子どもだけは助けないと」と思って必死でした”

蛯名有美さん(28) 岩手県釜石市

“絆”に支えられた妊婦

震災当時、妊娠4か月だった岩手県釜石市の蛯名さんは、津波から逃れるため、高台へ避難した。そのとき彼女の支えとなったのは、周りの人たちからの気遣いだった。

生き残ったのは60頭。なかには津波の18日目に戻ってきた豚もいたという

高台の寺に着いたとき、町は既に津波に飲み込まれていた

“本当にみんな、いろいろな方に支えられたから、
生まれた命だと思うので、それで「絆」という字を入れたんです”

震災から7か月、無事男の子を出産。勝絆(かつき)と名づけた

サムネイル:“絆”に支えられた妊婦
福地若緒さん(43) 宮城県石巻市

濁流の中で守り続けた小さな命

あの日、昼寝中の生後1か月の息子を見守っているときに、強い揺れに襲われた福地さん。津波が部屋の中まで押し寄せ、首まで水につかりながらも、必死になって息子を守り続けた。

津波が家の窓を突き破り、天井近くまで押し寄せた

津波が家の窓を突き破り、天井近くまで押し寄せた

“ガラスが割れて、水が入ってきた瞬間に
流されまして、バーッと浮いて、あそこの
通気口につかまりました。
頑張って、赤ちゃんを助けなくちゃと思って、
生きなくちゃと思いました”

佐々木信也さん(40) 岩手県釜石市

役に立った“津波に備えた備蓄品”

海岸線の間近に暮らしていた佐々木さんは、津波で被災した場合に備えて、食料などを備蓄していた。震災当日、生後3か月の娘と避難する際に、この備蓄が大いに役立つことになった。

食料品のほかに哺乳瓶や粉ミルクなどを備蓄していた

食料品のほかに哺乳瓶や粉ミルクなどを備蓄していた

“うちの両親から、常日頃から「津波が来る」という
言葉があったので、避難するときに、
すぐ持てる状態で物があったのがよかったのかなと”

松枝明美さん 福島県双葉町

原発から避難した妊婦の不安

福島県双葉町に住んでいた松枝さん。妊娠4か月の時、原発事故が起こった。避難した彼女は、被ばくしたのではないかと不安な気持ちに襲われてしまう。

行政機関などがペットの保護に乗り出すまで、松村さんの活動は続いた。

悩みぬいた末、出産を決意。無事元気な女の子が生まれた

“主人の生まれた土地で遊ばせたかったんですね。
やっぱりああいう事故さえなければ、ずっと双葉町で、健康で仕事をしていられたはずですから。
原発に対してはやっぱり悔しいです”