2017年10月6日(金)

ノーベル平和賞は「ICAN(アイキャン)」

有馬
「広島、長崎、日本各地から喜びの声が上がっています。」

桑子
「日本の被爆者と連携し、『核兵器禁止条約』の採択に貢献した国際NGO『ICAN=核兵器廃絶国際キャンペーン』が、今年(2017年)のノーベル平和賞に選ばれました。」

ノーベル平和賞に「ICAN」 核兵器廃絶 目指す

10年前の2007年に結成された「ICAN」。
各国のNGOが加わり、日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会などとも連携しながら、核兵器廃絶を目指しています。
国際会議では、各国の政府代表への働きかけなどを行ってきました。


ICANのスタッフ(当時)
「核兵器禁止のプロセスをつくることが大切だということは同じ意見ですよね?
何か発言してもらえたらありがたい。」

マーシャル諸島の代表
「私もそうしたいと思っている。
太平洋諸国とも相談してみる。」

ICANのスタッフ(当時)
「発言すると言っている国もあるが、
本当にどの程度の国が言うか楽観できない。
最後まで働きかける。」



2013年からノルウェーやメキシコなどで、3回に渡って各国の政府代表が参加して開かれた「核兵器の非人道性を検証する国際会議」。
「ICAN」は証言活動を続けてきた被爆者たちと協力しながら、核兵器が壊滅的な被害をもたらす、非人道的な兵器であるという認識を国際社会に広めました。
また、「ICAN」は核兵器についての既存の国際秩序、NPT=核拡散防止条約のもとでは核兵器はなくならないとして、条約で禁止することが必要だと、各国政府に対して働きかけを進めました。

こうした活動の結果、核兵器の開発や保有などを法的に禁止する「核兵器禁止条約」が議論されることになり、今年7月、国連加盟国の6割を超える122の国と地域の賛成で採択されます。
「ICAN」は、多くの国の代表から採択に貢献したと評価されています。
そして、日本時間の今日(6日)午後6時すぎ。

ノーベル平和賞 選考委員会
「2017年のノーベル平和賞を、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)に授与を決定。」

授賞理由について、ノーベル平和賞の選考委員会は。

ノーベル平和賞 選考委員会
「核兵器禁止条約の採択に向けた画期的な努力をたたえ、授与することになった。」

委員会は声明の中で、「世界には北朝鮮のように核兵器の獲得を目指す国が増え、核兵器の脅威はこれまでになく高まっている。国際社会は、これまでに地雷やクラスター爆弾などの禁止に合意してきた。核兵器ははるかに破壊的であるにも関わらず、同じような法的な禁止の枠組みがなかった」と指摘しました。
その上で、「ICANは、このギャップを埋める役割を担った。核兵器が人類に受け入れがたい苦しみをもたらすものだという重要な議論を引き起こした」としています。
「ICAN」のベアトリス・フィン事務局長は、先ほど会見しました。

ICAN ベアトリス・フィン事務局長
「私たちの役割を認めてもらったことは大きな名誉。
この賞は、広島と長崎の被爆者、世界中の核実験の被害者のためのもの。
いまこそ、世界の国々が核兵器に反対を表明すべき。」



ICANに国際運営委員として参加している川崎哲さんが共同代表を務める東京のNGOは。




「川崎哲共同代表が、いま飛行機に乗っている状態。
喜び・驚きのメッセージがきたので代読する。」





ICANの国際運営委員 川崎哲氏のメッセージ
“この受賞は核兵器禁止・廃絶を願い、勇気を持って声をあげてきたすべての人たち、とりわけ広島・長崎の原爆被爆者の皆様に向けられたものだと思う。
世界中で行われてきた核実験・核兵器開発過程で被害を受けてきた人たちにも向けられている。”

ICANとともに核兵器廃絶を訴えてきた、広島市の森瀧春子さんです。
自ら団体を立ち上げて、核兵器の廃絶を国連の場でも訴えるなど、活動を続けてきました。

核兵器廃絶を訴える 森瀧春子さん
「率直にいって非常によかったなと喜んでいる。
志のある国々と一緒に、ICANをはじめとする市民社会が一緒に働いて採択に導いた。
ほんとうに若い組織であるICANが平和賞を得たことは、大きなはずみになる。」

被爆者として核兵器の廃絶を訴えてきた人たちは。

日本被団協 箕牧智之代表理事
「たくさんの方が亡くなられた歴史を思う時、慰霊碑を前にして、核兵器廃絶運動のNGOがもらったよと報告させてもらいたい。」




その上で、広島の被爆者で日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会の代表委員、坪井直さんのコメントを読み上げました。

日本被団協 代表委員 坪井直さん
“私たち被爆者は、ICANの皆さまはじめ、幅広い皆さんとともに、命あるかぎり、核兵器の無い、平和な世界の実現を訴え続けていきたい。”

長崎市にある被爆者団体の1つ、被災協=長崎原爆被災者協議会は。

長崎原爆被災者協議会 田中重光会長
「私たちと一緒に核兵器廃絶を進めてきたICANの受賞は喜びだと思う。
私たちは72年間、再び被爆者をつくらないと、国内外で被爆体験を講話をしてきた。
そのことが70年たって、いま世界の核兵器廃絶の流れになったんじゃないか。」

街の人は…。

「ノーベル平和賞で世界に向けて知られるのでよかった。
さっき子どもとも原爆資料館で話していたけど、(核兵器は)なくなってほしい、どうしたらなくなるかなと。」




「うれしいことですね。
日本政府が核兵器禁止条約に批准しなかった、あてつけとして、すごくいいと思う。」

東京では…。

「長崎県の生まれだし、今回、小説の方も(ノーベル賞を)もらったから、核兵器は無くなった方がいい。」




「核のない世界になってくれたらいい。
こういう動きが世界的に広がってくれてうれしい。」

「世界の非核化に向けて大きな一歩になるのでは。
こうした活動に尽力する人にも勇気づける動きではないか。」

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