2018年8月1日(水)

助成金の不適切流用 認めるも…

桑子
「スポーツ界の不祥事が止まりません。
今度は、ボクシングです。」

有馬
「日本ボクシング連盟が12項目に上る疑惑を告発された問題で、連盟は今日(1日)助成金の不適切な流用を認めました。
一方、ほかの疑惑に関しては…。」

ボクシング連盟に何が? 組織トップに異例の…

明日(2日)から競技が始まる、全国高校総体ボクシング。

開会式に向かう、日本ボクシング連盟の副会長。
助成金を不適切に流用した問題について…。

「JOC(日本オリンピック委)に謝罪に行ったのは事実?」

日本ボクシング連盟 吉森照夫副会長
「行きました。
違う目的に利用されたという結果があるので、それに対して謝罪するのは当たり前。」

「会長が説明しないこと、どう受け止めている?」

日本ボクシング連盟 吉森照夫副会長
「ひとつのやり方だから私は何とも言わない。」

「会長にはものを言えない?」

日本ボクシング連盟 吉森照夫副会長
「そんなこと言っていない。
会長が決めること。
連盟の組織のトップとして決めること。」

その“組織のトップ”こそが、日本ボクシング連盟、山根明会長。
出席が予定されていた開会式。

しかし、姿を見せることはありませんでした。
式の中で、地元ボクシング連盟の会長が異例の発言をしました。

岐阜県ボクシング連盟 四橋英児会長
「この2〜3日、ずっとテレビではボクシング連盟のことが話題になっている。
誠に恥ずかしい。
恥ずかしい恥ずかしい思い。
あれが事実だとしたら、すぐに山根会長はじめ、周囲の皆さんは辞めていただきたい。」

この挨拶を聞いた副会長は…。

「連盟に対して批判の声あったが?」

日本ボクシング連盟 吉森照夫副会長
「大会開催する人の挨拶として、非常に失礼だと思う。」

300人余が告発

今回持ち上がった、日本ボクシング連盟の一連の問題。
きっかけは、全国のボクシング関係者など300人あまりが提出した「告発状」です。
助成金の不正流用、試合用グローブの不透明な独占販売や、不適切な理事の選任など、12項目を告発しています。

数々の“疑惑判定”

このうち、今日「審判の不正」について新たな展開がありました。
3年前の全日本選手権では、連盟の幹部が審判員の会議で特定の選手を勝たせないよう促したととられる発言をするなど、審判の不正を主導していたと指摘されています。
これついて審判員の1人がNHKの取材に応じ、証言しました。

審判員
「元日本代表の選手と、奈良の伸び盛りの選手の試合だった。
名前出ないけど、奈良の選手を勝たせろというニュアンスがミーティングであって、山根会長から“結果出ていないので世代交代だ”と。」

試合は元日本代表の選手が敗れました。
さらに選手や指導者の間で、“奈良判定”と呼ばれる判定があります。

一昨年(2016年)の国体の映像です。
青は岩手県の選手、赤が奈良県の選手です。
試合は、青の岩手の選手が優勢に進めます。
しかし、判定で赤の奈良の選手の勝ちとなりました。
取材に応じた審判員は「山根明会長の地元の奈良の選手を勝たせてしまうことはあった」といいます。

審判員
「奈良県の選手の試合でレフリーがストップしたとか、ジャッジが逆の判定つけたとか、審判が恫喝(どうかつ)されたり、帰らされたりしたことがある。
そういうの周りが見ていると、奈良を勝たせないといけないという気持ちになる。」

こうした判定は、山根会長が就任した平成23年ごろから見られるようになったということです。
指摘されている問題について連盟は、今日、公式ブログで経緯を説明し、審判不正の指摘については「断じて容認できない」と反論しました。

スポーツ界で何が? 相次ぐ不祥事

35年にわたって、スポーツの現場を取材してきた刈屋解説委員。
不祥事が相次ぐスポーツ界全体に共通する問題だといいます。

刈屋富士雄解説委員
「権力を握った人が、それを維持しようとパワハラが起きたり、お金の流用が起きたり、不当な人事が行われてしまう。
でもそれを誰が注意するのか、誰が正すのかが、全体のスポーツ界の組織としてない。
そういうかたちで進んでくる競技団体はかなりある。」

その一方で、レスリングやアメフトなど、内部からの不祥事の告発が相次いでいます。
それはなぜか。

刈屋富士雄解説委員
「今回みんなで声をあげたのは、東京五輪を前に、何とかしなければという思いがあったから。
これまで目に見えなかった各競技団体の問題点をここで表に出すべき。
たまってきている膿(うみ)なんです。
それはその競技にとっても、日本のスポーツ界にとってもマイナスでしかない。
2020年を機に、すべての競技団体が生まれ変わってほしい。」

今日、公の場に姿を見せなかった山根会長。
連盟によると、体調を崩して入院しているということです。

有馬
「東京オリンピックまであと2年。
膿は出しきっていただきたいと思います。」

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