2020年2月5日(水)

トランプ大統領「一般教書演説」 再選に執念

有馬
「トランプ大統領は『一般教書演説』を行いました。
この1年の施政方針を示すスピーチ、みずからの再選に執念を燃やす内容となりました。」

“偉大なアメリカの再起” 再選目指し実績アピール

トランプ大統領
「私たちは偉大なアメリカの再起を始めた。
信じがたい結果を分かち合いたい。」

日本時間の午前11時すぎ。
「偉大なアメリカの再起」をテーマに行われた、ことしの一般教書演説。

11月の大統領選挙での再選を強く意識した内容となりました。

特別ゲストとして招かれたのは、元路上生活者の黒人男性やシングルマザーとして働く女性たち。
民主党の支持層を切り崩したいという狙いがあると見られます。

トランプ大統領
「奨学金について発表できることを誇りに思う。
あなたの子どもは希望する学校に通えるようになる。」

冒頭から多くの時間を割いたのは、経済面での実績アピールと、労働者への訴えでした。

トランプ大統領
「雇用と所得は増え、貧困と犯罪は減っている。
自信が湧いている。
私たちの国は繁栄し、再び大いに尊敬されるようになった。」

中国との貿易交渉で、第1段階の合意に達したことについても。

トランプ大統領
「中国と画期的な新しい協定を結んだ。
労働者や知的財産を守り、数十億ドルをもたらし、巨大な市場を開拓するものだ。」

さらに、演説が外交や安全保障に及んでも。

トランプ大統領
「先月、私の指示で軍が行った完璧な精密攻撃により、(イラン革命防衛隊の)ソレイマニ司令官を殺害し、悪の統治は永遠に終わった。」

イランのソレイマニ司令官の殺害などを成果と強調。
軍の中東からの撤退を目指す考えも示した一方、非核化交渉が停滞している北朝鮮については、去年とは打って変わり、一切、言及しませんでした。

“今後1年間の施政方針を示す、最も重要な演説”とされる一般教書演説で、自身の実績のアピールに徹したトランプ大統領。
民主党・左派を暗に批判することも忘れませんでした。

トランプ大統領
「我々は社会主義者に医療保険制度を破壊させない。」

その民主党のペロシ下院議長。
終始、トランプ大統領の演説に耳を傾けていましたが、演説が終わると…。

共和党員がトランプ大統領に喝采を送る中、演説の原稿の束を破り、ことしの一般教書演説は終わりました。

一般教書演説 現地の受け止めは


「西河記者に聞きます。
トランプ大統領、徹底した実績アピールのようでしたが、現地ではどう受け止められているのでしょうか。」

西河篤俊記者
「国民の評価は真っ二つに分かれると思います。
演説を聞いていた議員たちの様子や表情にも、受け止めの違いが表れていました。
共和党は、トランプ大統領が実績をアピールするたびに立ち上がり、拍手喝采。
再選に向けて『あと4年、あと4年』と連呼する場面もあり、まるで大統領の支持者集会のようでした。

西河篤俊記者
「一方、民主党はペロシ下院議長のように、ぶ然とした表情で、終始、冷ややかに見ていました。
まさに『アメリカの分断』を表す光景だったと言えます。」

共和・民主の戦い 今後の焦点は

有馬
「一方の民主党、アイオワ州での党員集会の結果が見えつつありますが、中道派と左派で真っ二つに割れている現状がはっきりしました。
これでトランプ大統領と対峙できるのでしょうか。

西河篤俊記者
「いまの『逆風』を乗り越えられるかにかかっています。
トランプ大統領の弾劾裁判では、カギとなる証人尋問を実現できないまま、無罪の評決が出るのは確実です。
アイオワの党員集会でも予想外の集計トラブルに見舞われました。
そうした中、ペロシ議長が大統領の原稿を破り捨てたのは『トランプという共通の敵に対し、団結して戦うしかない』という党内へのメッセージと見ることもできます。
一方のトランプ大統領は、弾劾裁判で潔白が証明されたとアピールして、再選に向け勢いづくと見られます。
ただ、無罪評決を勝ち取ったとしても、ウクライナ疑惑の真相を知るとされるボルトン前大統領補佐官は、大統領の不正を暴露する本を出版する構えです。
今後の情報の出方しだいでは、トランプ大統領の再選も決して盤石とは言えない状況です。」

Page Top